2010年11月21日日曜日

JAPANESE FOOD [Nagasaki Tyanpon]

長崎ちゃんぽん
 
長崎チャンポン完成!
 
「ちゃんぽん」とは、
 
1.豚肉・魚介類・野菜を具とした日本の郷土料理。長崎の麺料理が有名。
2.色々な物を混ぜる事、または混ぜたもの。
 
という意味がある。
 
長崎県長崎市発祥のちゃんぽんは福建料理をベースとしている。明治時代中期、長崎市に現存する中華料理店「四海楼」の初代主陳平順が、当時日本に訪れていた大勢の中国人(当時は清国人)留学生に、安くて栄養価の高い食事を食べさせる為に考案したとされる。肉、魚介類、野菜など十数種の具材をラードで炒め、豚骨と鶏がらでとったスープで味を調える。そこにちゃんぽん用の麺を入れて煮立る(他の中華麺類との大きな違い)。太い麺と具材の多さが特徴である。 
長崎ちゃんぽんは全国的に知られたご当地料理であり、長崎ちゃんぽんに影響されたと思われる麺料理が日本全国に存在する。特に九州各地のご当地ちゃんぽんはスープや具材など長崎ちゃんぽんの特徴を強く引き継いでいる。さらに九州各地の濃厚な豚骨ラーメンも、長崎ちゃんぽんの影響を大なり小なり受けている。
 
長崎ちゃんぽん皿うどん
 
鎖国時代、日本で唯一の開港地として外来文化を受け入れ、独自の文化を育てた長崎は、料理にも異国の味が漂うと言われています。
中でも、「ちゃんぽん」や「皿うどん」は、そんな長崎が生み出した庶民の味として代表的な名物の一つになっています。長崎ちゃんぽんの皿うどんの材料は、ちゃんぽん麺と同じ。やや甘めのスープに片栗粉でとろみをつけ、麺の上にかけたも物です。 麺は油で揚げた細麺とちゃんぽん麺を炒めて作る太麺の2種類あり、最初は、太麺だった様です。
鎖国令が解かれた江戸時代後期、それまで唐人屋敷に閉じ込められていた中国人達が市中に出て庶民相手に中国一品料理の店を出すようになりました。皿うどんは、そんな異国の味と伝統的な日本料理に新鮮で豊富な海の幸に恵まれた長崎が出会って発展したいわば、日本と中国の合作料理である。
明治の頃、日本人のうどん屋で「うどん」や「そば」が十銭だったのに比べ、中国人の店では、野菜や魚介類をふんだんに盛り込んで同じ十銭位だったと言われているので、人気が出たのも不思議ではありませんね。
その後、日本人が経営し始めましたが、その店内は、畳敷きで十畳か二十畳の部屋の赤く丸い飯台を5~10台位置いてあるのが一般的だったようである。その1卓の4~5人で陣取り、大皿に盛られた皿うどんは、またたく間に平らげられたと言われています。
「長崎ちゃんぽん」も「皿うどん」も長崎の町の歴史やさまざまな特徴を取りこんで、味わい豊かに成長した長崎ならではの料理であります。
 
長崎ちゃんぽん皿うどん あっちゃん亭
Nagasaki Tyanpon Saraudon
 
 

2010年11月18日木曜日

JAPANESE FOOD [GYU DON]


牛丼

牛丼(ぎゅうどん)とは、薄く切ったBeef(バラ肉や切り落とし、小間切れなど)を玉ねぎとともに甘辛く煮込み、丼に盛った飯の上に載せた料理。後述のすき焼き丼の名残で「しらたき」を一緒に煮込むこともある。
付け合せとして紅ショウガ、七味唐辛子、生卵などが好みに応じて使用されることもある。
明治時代の文明開化により牛肉を食べる習慣が広まり、大衆向けに考案された牛めしが原型となっている。牛丼は牛鍋をどんぶり飯にかけたものですき焼き丼なども同類とされる。
{レシピ}   (4人分)               
○材料                   ○[合わせ調味料]
                                                      
    牛細切れ肉...300~350g      酒...大さじ3     薄口しょうゆ...大さじ1.5

玉ネギ...1/2個            みりん...大さじ3   土ショウガ...1片
青ネギ...2~3本           砂糖...大さじ4    炊きたてご飯...丼4杯分 
だし汁...250ml            しょうゆ...大さじ4  一味唐辛子(又は七味唐
                                        辛子) 
 
○作り方
1.
牛薄切り肉の場合は3cm長さに切る。玉ネギは縦半分に切り、縦に5mm幅に    切る。青ネギは根元を切り落とし、きれいに水洗いし、斜め切りにする。<合わせ調 味料>を合わせる。土ショウガは皮をむき、せん切りにする。 
2.
  鍋又は深めのフライパンにだし汁、土ショウガを入れ強火にかけ、煮立ったら<合わせ調味料>を加える。
3.
  煮立ったら牛肉を加えアクを取り、玉ネギを加える。再び煮立ったら火を弱め、鍋の蓋をして5~6分煮る。
4.
  青ネギを加えて更に1~2分煮て火を止める。
5.
  丼にご飯をよそい、(4)を煮汁ごと掛け、お好みで一味又は七味唐辛子を振り掛け  る。
 牛丼は醤油ベースで調味されることがほとんどであるが、神戸らんぷ亭が2010年1月25日に発売した日本初の「塩牛丼」は味付けに塩ダレを使用している物もある。

2010年11月14日日曜日

JAPANESE FOOD [IMAGAWAYAKI AND  TAIYAKI]

今川焼き(小倉) 

今川焼き

 
今川焼き(いまがわやき)は、小麦粉を主体として型で焼いた和菓子のひとつ。小麦粉・卵・砂糖を水で溶いて作った生地を円形のくぼみのある鉄または銅製の焼き型に流し込んで餡(小豆あんが多いが、白あんやカスタードクリーム、変わったところではポテマヨ(ポテトとマヨネーズ)、ラザニアなどのものもある)をのせ、その上にさらに生地を流し入れるか、別の型で焼いておいた同型の生地をのせて、高さの低い円筒形に焼いたもの。各地で呼び名が異なる。
「今川焼き」の名称は、江戸時代中期の安永年間に、江戸・神田「今川橋(今川善右衛門が架橋)」近くの店からこの種の焼き菓子が売り出されたことによる。この商品が評判になったため、今川焼きという商品名が一般名詞化し、各地に広がった。
 
尚、今川焼きの名称は全国的なものではなく各地により呼び名が違う。(甘太郎焼義士焼き太鼓焼き太閤焼き・大判焼き・など
 

たい焼き

たい焼き(鯛焼き、たいやき、タイヤキ)は、明治時代から食べられている日本の菓子の一つ。鯛の焼き型に入れて焼いた、餡(あん)入りで小麦粉主体の和菓子であるが、近年(前世紀末期以降)は餡に替えて別の食材を詰めたものも見られる。
主に日本国内で製造、販売、消費されているものである。
 
小麦粉・砂糖・重層などから作った生地を、鯛を型たどった焼き型に流し入れて焼き、片側に餡を載せて両側を合わせて焼く。近年では餡に替えてクリームや溶かしたチョコレート、キャラメル、カスタードクリームなどを詰めたものもある。
 
「今川焼き」から派生した食べ物である。
 
 たい焼き

2010年11月11日木曜日

JAPANESE FOOD [CURRY DON]

curryrice.JPG (18470 バイト)

カレー丼

カレー丼(カレーどん、カレーどんぶり)とは、丼物の一種。カレー南蛮やカレーうどんを起源に持ち、それらに用いられるカレー味の汁を丼ご飯にかけた物である。普通はカレーを出汁で延ばして醤油風味に仕立て和風の味付けをしており、同じくご飯の上にカレーをかけたカレーライスとは別の物である。 一般的にカレー南蛮は蕎麦にカレー(もしくはカレー風味のそば出汁)をかけたものであるが、「南蛮」は「なんば」の転じたもので長ネギのことである。そのため、玉葱だけでなく長葱も具材に使われることが多いのも、普通のカレーとは異なる点である。また関東圏では、水溶き片栗粉やコーンスターチなどでとろみを増し、旨味をより引き立たせる調理法を用いる店も多い。
カレーの製法からもわかるように、多くはうどん屋や蕎麦屋のメニューにあることが多い。
 
自家製カレー丼
 
{カレー丼の作り方}
 
・ カレールー・カレー粉
        塩コショウ
        肉類(牛・豚・海老などお好みでOK
        つゆ(めんつゆ、昆布つゆ、など市販の出汁のあわさったものならなんでもOK
        長ネギ
        片栗粉
 
{作り方}
 
1.丼用の鍋に、つゆをはり火にかける。
煮立ったら、肉類を入れる(今回は豚のタン使用。お好みでなんでもOK)。
 
2.肉に火が通ったらカレールーを大さじ一杯程度入れる。カレー粉は辛さを調整するのに適宜加える。
つゆとよく馴染ませて、斜め輪切りにしたネギを投入。
 
3.ネギにシャキシャキ感が残っているうちに、水溶き片栗粉(大さじ一杯を適宜水で溶く。固め、ゆるめはお好みで)を入れてとろみがつけばOK
 
4.器に盛って完成。
 
※ その他、カレーライスなどを作った時の残りを利用してもできますよ。

2010年11月9日火曜日

JAPANESE FOOD [TENDON]

天丼

天丼

 
天丼(てんどん)とは、丼飯の上にTENPURAを載せた丼物。重箱に盛りつけたものは天重(てんじゅう)とも呼ぶ。
 
天ぷら丼(てんぷらどんぶり、てんぷらどん)を略した名称だが、現在は天丼の呼び方が一般的である。
 
天ぷら専門店や蕎麦屋で多く出される。蕎麦屋の丼物メニューのなかでは、最も高価な事が多い。天丼専門店は、関東地方に多い。
天丼は「三定」(創業1837年(天保8年):東京都の浅草)がはじまりと言われている。現在この店での定番は、海老・白身・掻き揚げの天婦羅を、丼飯の上に載せ丼汁をかけた天丼である。
 
丼飯に数種類の天ぷらを載せて甘辛い丼汁(タレ)をかけたり、天ぷらをタレにくぐらせてから乗せる。地方によっては、タレをかけずに天ぷらを軽く煮付けてのせた丼や、塩のみであったり、各自の好みで別に出汁(天つゆ)をかける丼もある。主にタレは、出汁・醤油・みりん・砂糖などを併せ煮た濃い目のものが使われる。
 
種類としては、
 
様々な天ぷらを使用される事があるが、海老・いか・穴子・キスなどの魚介類の天ぷら数種に、ししとう・かぼちゃ・さつまいも、などの野菜天を数種添える事が多い。主となる天ぷらの種類によって「海老天丼」、「穴子天丼」と食材名を付けて呼ぶ事もある。
 
天丼レシピ
 
例として、簡単ですが、天丼のレシピを紹介します。
 
[材料]
 
(4人分)
エビ 8~12本  ●衣          ■天丼のつゆ
カボチャ 1/4こ   小麦粉 100g    だし       300cc   酒  大さじ 1
タマネギ 1こ    卵    1個     しょうゆ 大さじ 4     砂糖 大さじ1
ピーマン 3こ    揚げ油  適量   みりん  大さじ 3     ご飯 4人分
 
1.天丼のつゆの材料をすべてあわせ火にかける。沸騰前に火を弱め、ごく弱火(鍋底から泡がときどきあがってくるぐらい)で5~10分煮る(煮詰めないようにね!)
 2.海老の下ごしらえをする。しっぽを残して殻をはずし、背わたをとったら、腹側に浅く切り込みを3箇所ほどいれる。まな板の上で腹を下にしてできるだけ海老が丸まらず棒のようになるよう、指でやさしく押さえる。
 3.
かぼちゃは7~8mmの厚さに、たまねぎは半分に割ったあと、繊維に直角に交わる中央の線上に楊枝を6,7本刺し、楊枝の間を包丁で切る。
 4.
ピーマンは1こをだいたい2~3つに切る。
5.
 
 
天ぷらを揚げる。揚げ油を熱し始めてから、衣を合わせていく。卵と冷水130ccを溶いたところに小麦粉をふるいいれ、箸でさっくりまぜる。それぞれの具をくぐらせ、中温(180℃)でカラっとあげる。
 
 6.5があがったら、1のつゆの鍋に天ぷらを入れ、サッと一瞬火にかける。丼のご飯につゆを少しかけ、その上に天ぷらをのせる。
 

2010年11月7日日曜日

JAPANESE FOOD [TEMPURA]

エビとレンコンと舞茸の天ぷら 

天ぷら[TEMPURA]

 
天ぷら(てんぷら)は、魚介類、野菜、山菜 等に、小麦粉に卵をあわせた衣をつけて油で揚げた代表的な日本料理である。てんぷら、天麩羅、天婦羅とも表記する。江戸料理、江戸(東京)の郷土料理となっている
 
タネ(または職人が使用する符丁としてのネタ)と呼ばれる食材に小麦粉と卵で作った衣をつけ、油で揚げた料理。本来は魚介類をタネとした物のみを天麩羅と呼び、野菜をタネとした物は「Syoujin Age」(しょうじんあげ、しょうじあげ)と呼び区別される。現在は、精進揚げも含めた総称として「天ぷら」という名称が使われることが多い。タネの名に「天」を付し「海老天」、「ナス天」等と呼ばれることもある。また、芝海老や小柱などの細かく切り刻んだ、あるいは元から細かい野菜類や魚介類を衣と混ぜ合わせて揚げたものは「KAKIAGE」と呼ばれる。さらに、青海苔を混ぜた衣を使ったものや、板海苔をタネに巻いたもの、あるいは板海苔に衣を付けて揚げたもの(衣は主に片面だけに付けられる)は「磯辺揚げ」(ISOBEAGE)と呼ばれる。
 
タネとしては、アナゴ、キス、エビ、イカ、などの魚介類、ナス、カボチャ等が代表的であるが、これらに限定されず種々の魚介類や野菜がタネにされる。四季折々の食材が用いられることも多い。ただし、例外はあるものの、肉類は基本的にタネとはならない。
日本人にとっては馴染み深い料理であり、天ぷら専門の店や職人が存在するが、元々は屋台で食べられた江戸庶民の大衆的な食べ物であった。
 
History
 
奈良時代~平安時代に伝来したものは米の粉などを衣にしたものであり、その後、鎌倉時代には精進料理、16~17世紀には西洋のFritter様のものが伝来した(平田萬里遠の『近世飲食雑考』によると、17世紀末にポルトガルから伝来した料理であるとされる。
 
この天ぷらの形が出来上がった江戸時代前期は、「天ぷら屋」と呼ぶ屋台において、串にさした揚げたての天ぷらを立ち食いする江戸庶民の食べ物であり、屋台ではなく天ぷら店として店舗を構えるようになったのは幕末近くであった。
 
調理法
 
薄力粉、鶏卵、冷水を軽く混ぜ合わせて衣を作り、食材をくぐらせ160 - 180℃の油で揚げる。衣に「華を咲かせる」と呼ばれ、衣を大きく見せ食感をよりよくさせる技法がある。天丼の材料とする時などに衣を厚めに揚げることもある。
揚がった天ぷらは、天ぷら鍋に取り付けた天ぷら網あるいは天台(天ぷらバット)などに移して油を切る。
 
食べ方
 
単品として食べる場合、天つゆで食するのが一般的である。そのため天ぷらの専門店などでは揚がった天ぷらは天皿、天つゆは呑水(とんすい)に入れて供される。天つゆは「出汁」と「みりん」と「醤油」が基本となるつけ汁で、大根おろし、紅葉おろし、おろし生姜等がYAKUMIとして用いられる。これは近代に入ってからの食べ方であり、天ぷらが発明された江戸時代には醤油をかけて食べていて、現在でも家庭料理としては醤油をつけて食べる場合もある。
素材そのものの繊細な味を楽しむために、付け塩で食べることも多い。
 
天ぷら

2010年11月5日金曜日

JAPANESE FOOD [YUDOUFU]

湯豆腐

湯豆腐は、豆腐を使った料理の一つ。冬の代表的な鍋料理の一つ。
鍋に昆布を敷き、水を張った中に一口大に切ったTOUFUを入れ、温まったところを引き揚げてつけダレで食べる。あまり長く煮ず、豆腐がぐらりと動いた程度で食べるのがよいとされる。 豆腐、水、昆布だけが材料であるため、それぞれに高品質なものが求められる。特に水が良質であることは絶対条件であり、KYOTOのものが名高いのもその所以である。
SOLTひとつまみ、あるいは刻んだ大根をいれると豆腐にスが入らず、やわらかく仕上がるといわれる。豆腐と一緒に白菜や鱈の切り身を煮る場合もある。ただし、あまり味の濃いものを入れると湯豆腐ならではの淡味が失われる恐れもある。
また、醤油などで予め味付けした吸い物風のつゆで豆腐を温め、そこへ薬味を投じてそのつゆとともに食する方法もあり、そちらは「煮奴」とも呼ばれる。
付けダレには、醤油、または醤油・酒・みりん・出汁等を合わせたもの、あるいはポン酢醤油などが用いられ、薬味としてネギ、ユズ、大根おろし(紅葉おろし)、削った鰹節などがよく用いられる。

湯豆腐の作り方(レシピ)

YUDOUFUのPOINTは、土鍋の湯をグラグラと沸騰させないこと。豆腐の芯が温まって、ゆらゆらと動きだした頃が食べ頃です。
【材料】(4人分)
水‥‥適量
木綿豆腐‥‥2丁
だし昆布‥‥12cm長さ
削りがつお(たれ用)‥‥8g

【薬味】

 刻みネギ‥‥4本
 おろし生姜‥‥2かけ
 花かつお‥‥2パック
 柚子の絞り汁‥‥適量
【つけダレ】
酒‥‥40cc
みりん‥‥60cc
醤油‥‥150cc
水‥‥大さじ3
【つけだれを作る】

1.鍋に【つけダレ】の材料を合わせて煮立てる。
2.かつお節を加え一煮立ちさせて火を止める。
3.冷めたらキッチンペーパーでこす。(食べる時には温め直す。)

【湯豆腐を作る】
4.土鍋にだし昆布をしく。
5.たっぷりの水を入れる。(豆腐を入れた時にすっぽりつかるくらいの量)
6.豆腐を4~5cm角の大きさに切る。
7.豆腐を鍋にそっと入れる。
8.火にかけ、豆腐の芯が温まってゆらゆら浮き上がったらすくいとり、熱いたれに入れる。       
湯豆腐:手順写真08a湯豆腐:手順写真08b
9・薬味をトッピングしていただく。

湯豆腐:手順写真09

2010年11月1日月曜日

JAPANESE FOOD [ODEN]


おでん

おでん(御田)は、日本料理のうち、煮物料理の一種。鍋料理にも分類される。
出汁を醤油等で味付けしたつゆに、大根、竹輪、こんにゃく、ゆで卵など様々な具材を入れて煮込んだ料理である。具材の種類は地域や家庭によって異なる。
 
室町時代に出現した味噌田楽が原型である。田楽と呼ばれた料理には具を串刺しにして焼いた「焼き田楽」のほか、具を茹でた「煮込み田楽」があり、煮込み田楽は上方では具を昆布だしの中で温め甘味噌をつけて供したが、近郊の銚子や野田で醤油の醸造が盛んになった江戸では、かつおだしに醤油や砂糖、みりんを入れた甘辛い汁で煮込むようになり、女房言葉で田楽の「でん」に接頭語「お」を付けた「おでん」と呼ばれるようになって、単に田楽といえば味噌田楽をさすようになった。江戸では振売や屋台で売られたが、焼き田楽より予め温めてある煮込み田楽が、味噌をつける味噌田楽よりおでんの方が、江戸の町民には好まれたという。
 
メイン画像
KONNYAKU MISO ODEN
 
HISTORY
 
江戸時代に濃口醤油が発明され、江戸では醤油味の濃い出汁で煮た「おでん」が作られるようになり、それが上方に伝わり「関東炊き」や「関東煮(かんとだき)」と呼ばれるようになった。関東煮の語源については「かんとうふ煮」説や中国の煮込み料理に由来する「広東煮」説もある。「関東煮」は昆布・鯨・牛すじなどで出汁をとったり、薄口醤油を用いたりと独自に変化していった。
その後、関東のおでんは廃れていくが、関東大震災(1923年)の時、関西から救援に来た人たちの炊き出しで「関東煮」が振る舞われたことから東京でもおでんが復活することになる。しかし本来の江戸の味は既に失われていたために、味付けは関西風のものが一時期主流となった。そのため、現在東京でも老舗とされる店の中で薄味の店も少なくは無い。1937年(昭和12年)発行の大日本帝国陸軍の調理教本「軍隊調理法」では、本項で述べるおでんが「関東煮」と表記されており、別途「肉味噌おでん」として田楽風の料理が記載されている。
通常のおでんとは異なった種類のおでんとして、コンニャクのみを具とする「こんにゃくおでん」(「味噌おでん」とも呼ばれる)がある。だし汁ではなく湯で煮込んで熱くしたコンニャクに甘い味噌ダレを付けて食べる淡白な食品で、古い時代の煮込み田楽の遺風を残している。
 
地域性
 
日本では麺類のつゆに代表されるように、一般的に東日本では醤油味の濃い色合い、西日本では薄い色合いが好まれる(ちなみに実際の塩分濃度は醤油の色の濃薄とは無関係)。したがって、おでんに関しても基本的には同様である。ただし、上記のような複雑な発展の経緯があったために、関東で関西風のだしが好まれたり、関西でも濃口醤油を用いたりすることがある。また、関西では、濃い色合いのものを関東煮、薄い色合いのものをおでんと呼び分ける傾向もある。薬味は全国的に練り辛子が主流だが、味噌だれやネギだれなどを用いる地域もある。名古屋を中心とする中部地方では、こんにゃくや豆腐などに八丁味噌をベースにしたたれを付けて焼いたり、それらを湯掻いて味噌だれをつけて食べる田楽(味噌田楽)も健在である。